2008.05.06 Tuesday
110番に変な電話が増えている件
二〇〇六年三月に中国・昆明での高地トレーニング中、二十歳で死亡した日本体育大学水泳部の宮嶋武広みやじま・たけひろさんの両親=大阪府東大阪市=が、大学やコーチに八千万円余りの損害賠償を求め、今月中旬にも東京地裁に提訴することが三日、分かった。かつてスポーツ施設やチームが備えるべき救急医療設備と言えば、傷薬や包帯といった救急箱でしたが、心停止などの不測の事態に備え、AEDの携行が当たり前になるのでしょうね。そして、AEDを携行せずに死亡事故が発生すると、不法行為を構成する要素となる時代が来るのでしょう。
水泳や陸上選手が心肺能力を高めるために取り入れている酸素濃度の低い高地でのトレーニングをめぐり、指導者側の責任が問われることになる。宮嶋さんは、〇五年の日本選手権の千五百メートル自由形で二位に入っており、北京五輪出場も期待されていたという。
両親などによると、宮嶋さんら日体大水泳部の学生九人とコーチ一人は、翌月に日本選手権を控えた〇六年三月二日、標高約一九〇〇メートルの昆明入り。宮嶋さんは同月二十五日午後、五十メートル二本の潜水などをした直後にけいれんを起こし、病院に運ばれたが約三時間後に死亡が確認された。遺体は解剖されず、「突然死」とされたという。
裁判で両親側は「低圧、低酸素の高地での潜水などは危険性が高かったのに、大学側は危険性を説明しなかった」と指摘。体調管理を怠ったばかりか、自動体外式除細動器(AED)も携行していなかったなどと大学側の責任を問う構えだ。
日体大側の弁護士は「訴訟は初耳でコメントしようがない」としている。