2006.06.01 Thursday
裁判所速記官は発言者を凝視する
裁判所の職員には、裁判所速記官という人がいます。
この方々は、ステンチュラという、速記用のタイプライターのようなものを使い、本人尋問や証人尋問など、人が口でしゃべったことを記録する仕事です。
私は過去に7〜8件の民事訴訟を経験していますが、速記官のお世話になったことがありませんでした。
しかし、先日、私が体験した本人尋問では、速記官の方がいらっしゃいました(^^;)。
ふだん、裁判所では、書面の交換や簡単な争点整理しか行わないせいか、相手の目を見るということをしません。
…が、裁判所速記官の方は、発言者の顔をジ〜〜〜〜〜〜っと見ます。
私が相手に質問する時も、私が質問される時も、速記官はジ〜〜〜〜っと見ています。凝視されているので、何か変なことをしたかと思ったくらいですが、「ああ、これが速記官の仕事なんだ〜」と納得しました(^^;)。
なぜか発言者の口元を凝視しています。
ここのホームページによると、どうやら、最高裁は速記官を養成しない(削減・制度の廃止)方針のようです。まぁ、裁判所には書記官という職業の方がいますから、その名の通り、書記をする人が記録を書き残せばいいって理屈もわかります。
断片的な話によると、今後は書記官が法廷で証言を録音して、それを聞きながら、そして状況を思い出しながら、記録を起こすという作業に変わっていくのだそうです。
まぁ、書記官の手間が増えるけど、それでもいいなら構わないと私は思っていました。
…しかし、実際に速記官を体験して、後で記録と照らし合わせてみて、意見が変わりました。
質問した私ですら忘れていた、証言者がボソボソっと話した言葉が、記録に残っていたんです。そのボソボソが、私にしてみればけっこう大きい証言内容だったりもします。
そう、速記官が発言者を凝視していたのは、このボソボソを聞き逃さないための行為だったんです。
これから裁判員制度が導入されて、調書よりも証言が重要になっていくはずなのに、録音+書記官で用が足りるんですかね?
せっかくある制度なら、今後も養成して、事件が増えても即座に対応できるようにしていってもいいんじゃないですかねぇ?
電子速記フォーラム
守ろう裁判所速記官―司法の充実強化を求める
石松 竹雄
この方々は、ステンチュラという、速記用のタイプライターのようなものを使い、本人尋問や証人尋問など、人が口でしゃべったことを記録する仕事です。
私は過去に7〜8件の民事訴訟を経験していますが、速記官のお世話になったことがありませんでした。
しかし、先日、私が体験した本人尋問では、速記官の方がいらっしゃいました(^^;)。
ふだん、裁判所では、書面の交換や簡単な争点整理しか行わないせいか、相手の目を見るということをしません。
…が、裁判所速記官の方は、発言者の顔をジ〜〜〜〜〜〜っと見ます。
私が相手に質問する時も、私が質問される時も、速記官はジ〜〜〜〜っと見ています。凝視されているので、何か変なことをしたかと思ったくらいですが、「ああ、これが速記官の仕事なんだ〜」と納得しました(^^;)。
なぜか発言者の口元を凝視しています。
ここのホームページによると、どうやら、最高裁は速記官を養成しない(削減・制度の廃止)方針のようです。まぁ、裁判所には書記官という職業の方がいますから、その名の通り、書記をする人が記録を書き残せばいいって理屈もわかります。
断片的な話によると、今後は書記官が法廷で証言を録音して、それを聞きながら、そして状況を思い出しながら、記録を起こすという作業に変わっていくのだそうです。
まぁ、書記官の手間が増えるけど、それでもいいなら構わないと私は思っていました。
…しかし、実際に速記官を体験して、後で記録と照らし合わせてみて、意見が変わりました。
質問した私ですら忘れていた、証言者がボソボソっと話した言葉が、記録に残っていたんです。そのボソボソが、私にしてみればけっこう大きい証言内容だったりもします。
そう、速記官が発言者を凝視していたのは、このボソボソを聞き逃さないための行為だったんです。
これから裁判員制度が導入されて、調書よりも証言が重要になっていくはずなのに、録音+書記官で用が足りるんですかね?
せっかくある制度なら、今後も養成して、事件が増えても即座に対応できるようにしていってもいいんじゃないですかねぇ?
電子速記フォーラム
守ろう裁判所速記官―司法の充実強化を求める
石松 竹雄